特集:
2008/04/20 日記<消費税>
消費税
分類
消費税は消費そのものを課税対象とする直接消費税と最終的な消費の前段階で課される間接消費税に分類できる。前者にはゴルフ場利用税などが該当し、後者には酒税などが該当する。
間接消費税はさらに課税対象とする物品・サービスの消費を特定のものに限定するかどうかに応じて個別消費税と一般消費税に分類することができる。
直接消費税
間接消費税
以下この記事で消費税と言う場合には特に断りが無い限り一般消費税のことを言う。なお、中華人民共和国|中国にも「消費税」(消?税)と呼ぶものがあるが、日本の酒税などに類似する、一部贅沢品だけにかかる特別税で、日本の消費税に類似する一般間接税は「増値税」(??税、付加価値税の意味)と呼ばれる。
一般消費税
消費税はフランス大蔵省の官僚モーリス・ローレが考案した間接税の一種。財貨・サービスの取引により生ずる付加価値に着目して課税する仕組みであることから、欧米ではVAT(''Value-Added Tax''、付加価値税)、もしくはGST(''Goods and Services Tax''、物品税)と呼ばれる。
消費税の歴史
ここでは、VATや日本の消費税などいわゆる一般消費税の歴史について記述する。
世界
日本
各国の消費税
EU加盟諸国
その他の諸国
是非論
所得に応じた累進税率を採用する所得税とは異なり、消費全般に対して課税される為、低所得層ほど所得に占める消費税の負担割合が相対的に大きくなり(逆進性)、それらの層には不公平感を与えることがある。他方、消費を基準に課税するため、同一金額の財やサービスを消費すれば所得に関わらず同額の税負担となるために公平であるともいえる。つまり、基準を収入(所得)に置いた課税と、支出(消費)に置いた課税とのバランス(直間比率)の問題である。
日本の消費税
論議
一般消費税導入以前には、奢侈品・贅沢品とみなされるものについて、個別消費税の一種である物品税が課されていたが、対象となる物品の範囲、指定のタイミングなどを巡って企業側から不公平感が指摘されることもあった(真に新しいカテゴリの商品のうちは対象にならず、法令の改正などを経るためにある程度普及してから課税対象になる、そのことが、可処分所得が相対的に少ない世帯にとって新商品の入手をいっそう困難にする結果となる、など)。この問題は、広く財を対象にする消費税では生じにくい。
しかし、消費税導入(1989年導入)による税収と、法人税率の40.0%から30.0%への引き下げ(1999年)による税収減とを関連づけた議論も存在する
「消費税率10%超 大企業減税拡充 日本経団連が税制提言 07年度めど」 しんぶん赤旗、2005年9月17日。。
増税に関するもの
欧米では10 - 20%以上の国や州が大勢を占める (上述) 。この事実が、日本における消費税率引き上げの根拠とされることがある。経済界では、経団連が度々消費税率引き上げを主張している『希の国、日本]』 日本経済団体連合会、2007年1月1日、112頁。。しかし、高税率のイギリスにおいて、食料品等の生活必需品が非課税であるように「けいざい?? 英では消費税払わなくていい? 生活必需品は税率0%」 しんぶん赤旗、2004年8月17日。、欧米では品目により消費税が減免または非課税にし、低所得者層の負担に配慮しているのが一般的であり、日本で以前に施行されていた物品税に近い税制になっている。しかし、日本の消費税では、食料品などの生活必需品にも一律に課税されており、低所得者層には重い税負担になっている (日本では、医療・福祉・公教育・不動産賃貸などが課税対象外となっている) 。1997年、消費税率が5%に引き上げられた後には消費の後退が生じた (両者の因果関係については議論がある) 。当時の首相である橋本龍太郎は2001年の自民党総裁選において、消費税率引き上げは失敗であったとコメントしている。2006年の時点でも、消費税増税は景気回復に悪影響を及ぼすという意見があった森永卓郎 「個人消費低迷のなかでの増税は景気の失速を招く」 日経BP社、2006年12月18日。。全国宅地建物取引業協会連合会が行った「06年度 不動産の日アンケート」では、消費税率の引き上げが行われた場合に住宅購入に何らかの影響があるという回答は76%であった『消費税引き上げは、約76%が「住宅購入に影響あり」全宅連調べ』 住宅新報、2007年1月17日。。また、導入時と税率引き上げ時一部の業者が便乗値上げを行なったこともあるため増税になるとこうしたことが起こるのではという不安が起こっている。一方で、欧米の国々と同じように税率引き上げと同時に食料品 (一部高級食材を除く) や生活必需品に関しては減税、あるいは非課税にするべきという意見もあるが、線引きが困難などの理由であまり議論されていない。
政治的な動向
(近年のもの)
よくある誤解
益税問題
「売り上げが1000万円以下の事業者は消費税を納めなくていいのに、消費税を消費者から取っているのはずるい」というような言説がよくみられる。しかし、商品の仕入れ時に消費税がかかっており、仕入れ時の消費税額は、納税業者の場合は納める消費税額から差し引いている。非納税事業者の場合は自身で消費税を納める必要は無いものの、仕入れ時に消費税を支払っているため、消費者から消費税を受け取る必要があるのである。
例えば、本体8000円+消費税400円で仕入れて、本体10000円+消費税500円で売った場合、納税事業者が納める消費税額は500円-400円の100円である。一方、非納税事業者の場合、受け取った500円の消費税は納税しなくてもいいが、仕入れ時に400円の消費税を支払っているため、懐に入るのはまるまる500円ではなく、差額の100円が入ることになる。ここで「400円だけ消費者から徴収すればよい」と言う者もいるが、
等から非現実的である。益税そのものには大きな問題があるため時折社会的関心は集めたものの、現実的な解決案が無いために免税業者でも売価に対する消費税相当額を徴収せざるを得ない状況が続いている。
輸出戻し税
「輸出額が多い企業は消費税を払わず、むしろ消費税の還付を通じて利益を得ている」というような言説がよくみられるが、これは消費税の負担者を最終消費者ではなく販売者であるという錯覚を利用した主張、もしくはそのような誤解からくる主張である。
国内販売分の商品分では
海外輸出分の商品分では、販売先から消費税を受け取れないため消費税の還付制度があり
となる。ここで注意を要するのは、国内販売分は付加価値分の消費税を納める販売者が消費税を負担しているわけではなく、最終消費者が負担した消費税が販売者を経由して納税されるという所である。輸出については消費税を負担するべき(国内の)最終消費者がいないため、還付制度がある。これにより国内販売・輸出における販売者の税負担は中立的となる。当然ではあるが、輸出先に消費税に相当する税が有る場合、現地にて課税され、現地にて納税される事になる。もちろん、輸出中心であるか国内販売中心であるかに関わらず企業自身が最終消費者である分については購入元に対して消費税を支払い、間接的に消費税を納税している。また、輸出割合によっては、販売者自身が納める付加価値分の消費税額より還付される金額が大きくなり、差し引きでは販売者に金銭が支払われる(つまり、相殺により納めるべき消費税は納めている事になる)。還付により消費税を払わず、むしろ利益を得ているという誤解の大きな原因はこれによる物と思われる。
大企業の陰謀
「消費税率が上がった際に、仕入れ元に消費税増税分を転嫁させない事により利益を得るために大企業は消費税増税を求めている」という主張も多く見かけられるが、この主張にはいくつか注意を要する点がある。まず「増税分を転嫁させない」という言い方は、仕入れる企業が消費税を負担しないということではなく、「従来より値下げした仕入れ金額に、増税された分の消費税を課され、その結果仕入れ企業の支払金額に変化が無い。」という事である。この事からこの問題は「消費税の負担の問題」ではなく「仕入れ価格の値上げ・値下げの問題」である事が解る。消費税の増税が無くとも、仕入れ価格の同等の値下げ率を達成したら利益率も同等に増える事になる。消費税増税時における不当な値下げ圧力を含め、優越的な立場を悪用した不当な値下げ圧力による取引は独占禁止法 (日本)|独占禁止法上の問題であると同時に、取引価格の上下は多くの企業にとっての日常的な問題である。このように消費税増税と仕入れ価格の実質値下げは本来的には別個の問題であるのだが、この主張はそれに因果関係が成立しているとする物である。つまり、この主張は「大企業が仕入れ価格を下げるために、消費税の増税を求めている」と等しく、そこにある因果関係が確かである・信じるに足りる内容であるかどうかの判断が、この主張を信じるかどうかのポイントである。
脚注
関連項目
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